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町田市/町田駅前佐藤寿一クリニック

ノロウイルス感染症

ノロウイルスは感染力が非常に強く、潜伏期間は12〜48時間と短いため、診断がついてから対策をとっても、すでに感染は拡大してしまっていることが多く、普段からの対応が大切です。
毎年11月〜4月頃は、ノロウイルスの流行期
ヒトからヒトへの感染に要注意!!
手洗いで二次感染を防ぐことが重要
冬場に吐き気・おう吐・下痢・腹痛などがみられたら、ノロウイルス感染性胃腸炎の疑いがあります。早めに内科を受診しましょう。
※ ノロウイルスの検査(迅速検査キット)は保険適用です。

1) ノロウイルスとは・・・

ノロウイルスの電子顕微鏡写真Norovirus(ノロウイルス)はカリシウイルス科ノロウイルス属のRNA型ウイルスの総称です。表面をカップ状の窪みをもつ構造蛋白で覆われ、内部に1本鎖RNAを遺伝子として持ち、エンベロープを有しません。以前はノーウ ォークウイルス、ノーウォーク様ウイルスまたは小型球形ウイルスと呼ばれていましたが、2002年国際ウイルス学会においてノロウイルスと命名されました。
ノロウイルスはヒトの腸で増殖するウイルスで、他の食中毒細菌と異なり、食品中では増えません。ヒトから排出されたウイルスは、河川を経て海にたどり着き、カキなどの二枚貝の内臓に蓄積されます。熱に弱く、十分な加熱で死滅するウイルスです。

【症状】
潜伏期間は1〜2日で、主な症状は嘔吐と下痢で、発病当初に激しい症状をおこします。下痢・吐き気・腹痛・発熱(38度以下)など、風邪とよく似た症状です。一般的に軽症で2〜3日で回復しますが、回復後もしばらくウイルスの排出が続くので注意が必要です。感染しても発症しない場合や軽い風邪様症状ですむ人もいます。

【感染経路】
主な感染経路は食物を介したものですが、その他にもいくつかの感染経路があります。
ウイルスで汚染した貝などを生あるいは十分加熱せずに食べた場合⇒食中毒感染
調理による汚染⇒食材感染
患者の排泄物や吐物を介した感染⇒糞口感染
家庭や施設でヒト同士の接触による感染⇒接触感染

ノロウイルスを発症した時の対処は?

ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、子供だけでなく成人でも発症します。おう吐・下痢による脱水症状に気をつけ、水分と栄養を補給することが第一です。乳幼児や高齢者が発症すると症状が重くなったり、おう吐物を誤って喉につまらせるなどの危険もあります。
症状が重い場合は、早めに受診するようにしましょう。

【嘔吐物等の処理方法】
乾燥したおう吐物が空気中に舞い感染を広げることがあります。室内であれば換気をしましょう。
おう吐物を処理するときは、マスク、手袋、エプロンなどで防御しましょう。
拭き取った後のペーペータオルは、0.1%次亜塩素酸ナトリウム消毒液を染み込ませて密封して捨てます。
カーペットの消毒
スチームアイロンや小型スチームクリーナーで1箇所あたり2分間程度(表面温度85℃を1分間維持する)当て続けます。この際、ぬれタオルを介して当てると効果的です。
衣類の消毒
汚れを落とした後、85℃で1分間以上になるように熱湯消毒をする。または、0.02%次亜塩素酸ナトリウムに10分間つけます。

【消毒方法】
ノロウイルスの感染予防のために、消毒はノロウイルスの消毒法に準じて行いましょう。
煮沸消毒は、85℃、1分以上の加熱をします。
流水・石けんによる手洗いの習慣をつけましょう。
手洗いの時に蛇口の栓に触れない工夫(ペーパータオルを使用)、手を拭くときはペーパータオルか個人専用のタオルを使うことが重要です。
ノロウイルスは、症状回復後も便中に残る性質があります。トイレ後の手洗いを十分にするなどして回復後も感染予防を心がけましょう。

【 ノロウイルスの消毒 】
 (次亜塩素酸ナトリウム消毒液は使用直前に作ります)
次亜塩素酸
ナトリウム濃度
テキサント
消毒液6%
希釈倍数
手洗い 爪を短く切って、指輪をはずし、石けんを十分泡立て、ブラシなどを使用して手指を洗浄する。 すすぎは温水による流水で十分に行う。*1) ━━━━ ━━━━
調理器具等 調理器具:
洗剤などを使用し十分に洗浄した後、次亜塩素酸ナトリウム約200ppm(0.02%) で浸すように拭く
まな板、包丁、へら、食器、 ふきん、タオル等:
熱湯(85℃以上)で1分以上の加熱が有効。*1)
水 3L
原液 10ml
  (0.02%)
300 倍
糞便や吐物 糞便や嘔吐:マスク、手袋を着用
汚物中のウイルスが飛び散らないように、静かに拭き取る。*1)
━━━━ ━━━━
付着した床:
次亜塩素酸ナトリウム約200ppm(0.02%)で浸すように拭き取る。*1)
水 3L
原液 10ml
  (0.02%)
300 倍
拭き取りに使用したペーパータオル等:
ビニール袋に密閉して 廃棄する。この際、ピ二ール袋に廃棄物が充分に浸る量の次亜塩素酸ナトリウム約 1,000ppm(0.1%)を入れることが望ましい。*1)
水 3L
原液 50ml
  (0.1%)
 60 倍
乾燥すると容易に空中に漂い、これが口に入って感染することがあるので、速やかに 処理し乾燥させないことが重要。*1) ━━━━ ━━━━
ドアノブ
食事テーブル
フラッシュバルブ
トイレの便座
アルコールで2度拭きまたは、次亜塩素酸ナトリウム約1,000ppm(0.1%)で拭き取る。アルコールを用いる場合は、イソプロパノールよりエタノールの方が望ましい。*2) 水 3L
原液 5ml
  (0.01%)
 60 倍
例)300倍希釈液を作るには、テキサント10mLをとり、全量を3Lとする。

*1) 厚生労働省ノロウイルスに関するQ&A
*2) 神谷晃、尾家重治,改訂2版消毒剤の選び方と使用上の留意点,87.(2006)

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労働厚生省より、ノロウイルスに関するQ&Aが下記の内容で報告されています。

報告内容:
「ノロウイルスによる食中毒及び感染症の発生を防止するため、ノロウイルスに関する正しい知識と予防対策等について理解を深めていただきたく、厚生労働省において、次のとおりノロウイルスに関するQ&Aを作成いたしました。今後、ノロウイルスに関する知見の進展等に対応して、逐次、本Q&Aを更新していくこととしています。」

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