【糖尿病の検査】
糖尿病の診断には、血糖や尿糖の検査が重要な役割を果たします。血糖値とは血液中に含まれるブドウ糖の量のことをいいます。また、尿糖と
は血糖値が高すぎる場合に過剰な糖分を除去しようと大量の尿を排出し、その中に含まれた糖分のことをいいます。
【血糖・尿糖の検査】
・ブドウ糖負荷試験この検査は75gのブドウ糖液を飲み、時間経過毎に糖の含有量を測り、糖尿病の診断基準とする検査です。
・グリコヘモグロビン(HbA1c)この検査は測定の1〜2ヵ月前の平均血糖を表すものです。これは
血液中のヘモグロビンに糖が吸着したものでブドウ糖の量が多くなるほど上昇します。コントロールの目安となります。
(血糖のコントロール)
基準値
目標値
許容範囲
血糖値
(mg/dl)空腹時
70〜110
〜110
〜120
食後2時間
〜120
〜140
〜180
グリコヘモグロビン (HbA1c /NGSP)
(HbA1c/JDS)4.6〜6.2
4.3〜5.8〜5.6
〜5.2〜6.9
〜6.5
目標とすべき血糖値・グリコヘモグロビン(HbA1c)は患者さんによってそれぞれ違います。あなたの目標とすべき血糖値・グリコヘモグロビ
ン値は主治医の先生に相談し決めてもらいましょう。
【糖尿病の臨床診断】
【 参照 】
*1) 早期空腹時血糖値126mg/dL以上、随時血糖値200mg/dL以上、75g&経口ブドウ糖負荷
試験(OGTT)2時間値200mg/dL以上の何れかであれば糖尿病型と判定する。
*2) 糖尿病型でかつ糖尿病の典型的症状があるか、HbA1c(NGSP)値が6.5%以上であれ
ば、糖尿病と診断できる。
*3) 糖尿病型であるが、HbA1c6.5%未満で身体的特徴もない場合は、もう一度別の日に検査
を行い、糖尿病型が再度確認できれば糖尿病と診断できる。
*4) 糖尿病型の場合は、再検査で糖尿病と診断が確定しない場合でも、生活指導を行いな
がら経過を観察する。
「 空腹時血糖値110〜125mg/dLまたはOGTT2時間値140〜199mg/dL 」は境界型であり、糖尿病予備軍として「運動」・「食生活指導」などが必要な場合が多い。